新書 世界現代史 川北省吾/講談社現代新書 

本の紹介

 冷戦終結後、アメリカは世界の覇権者としての立場に酔い、最大最良の価値である民主主義を世界に推し進めようとして来たが、ベトナム、イラク、アフガンにおける戦闘で疲弊し、2013年、ついにオバマは「アメリカは世界の警察官たることを止める!」と宣言した。

 その直後の2014年、プーチンはクリミア半島に侵攻し、ウクライナから実効支配することに成功する。習近平は「一帯一路」を説き始め、東アジアやアフリカの周辺国を巻き込んでゆく。

 この時点でパックスアメリカーナは崩壊し、新たな帝国主義とも言える時代に突入した。アメリカはかつてのアメリカンドリームを、プーチンはかつての偉大なロシア帝国を、そして習近平は失われた漢民族の栄華を夢見て、その失地を回復してゆくための行動。
自国ファーストの論理を突き進め、強権でゴリ押ししてゆく世界。

 そしてこの新書発行後の2026年2月28日、トランプはイランを空爆し、ハメネイ師を始めとするイランの要人を殺害。ハメネイ師の後継となった次男のモジタバ師はアメリカに屈せず、ホルムス海峡を封鎖して、世界経済に壊滅的な影響を与えつつある。

われわれはどこから来たのか
われわれは何者か
われわれはどこに行くのか

ゴーギャンの絶筆に書かれたこのフレーズが現代にも問われている。(千)

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