60年間歩いた記者人生のすべて

60年間歩いた記者人生のすべて 記者馬場錬成一代記

1965年4月に読売新聞入社から現在まで、ほぼ年代を追って記者人生の記録を開示します。前半は、新聞記者としての活動記録をたどりながら、歴史論考をしたいと思います。後半は、新聞記者として蓄積した知識を基盤に、主としてリタイア後に展開してきた科学ジャーナリストとしての活動内容を報告します。第1回は、1968年12月10日、東京都府中市で発生した3億円事件から始まります。

記者馬場錬成一代記

<第25話>本能と脳のメカニズムを取材

性欲は三大本能のひとつ  病気で静養中だった時実利彦先生のご自宅に押し掛け、人間が生きていくうえで脳がどのような役割をしているのか。中澤デスクと2人でテープレコーダーを持ち込んで録音しながら、先生の話を伺った。インタビューを終えて帰社すると...
記者馬場錬成一代記

 <第24話>枯れ枝に見えた神経細胞の姿

人間の思索・行動のすべてに司令を発している神経細胞とはどういうものなのか。神経細胞を脳細胞と呼ばれていた時期もあるが、ここでは医学的に定着している神経細胞と呼ぶことにする。脳にはこのほかにグリア細胞が同じくらいあり、神経細胞のサポート役をし...
記者馬場錬成一代記

 <第23話>偉大な「社会部の科学記者」

辻本芳雄さんと筆者との関わり  脳研究とライフサイエンス(生命科学)の最先端シリーズの長期連載を中澤デスクに下命した辻本芳雄・編集総務(編集局長代理クラス)とはどのような方だったのか。筆者は読売新聞入社が内定した1964年の秋から、関りがあ...
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<第 22話>脳の立体地図を作る

年間企画 「人間この不可思議なもの」始まる  1971年1月17日付け読売新聞日曜版で、1ページ特集の大型連載企画が始まった。  時実利彦先生から3回にわたって取材した内容を、中澤デスクと筆者が手分けして原稿を仕上げたもので、ゲラを見た辻本...
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<第21話>サツ回りから長期連載担当へ

「天の配剤」と言うべきか  1970年夏ごろ、社会部内で配置替えがあり、筆者は2年弱のサツ回りを修業し、29歳の秋に遊軍に昇格した。サツ回りの初日に、3億円事件に遭遇し、さらに過激派学生運動の真っ只中でヘルメットと無線機を身に着け、死ぬ思い...
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<第20話>事前予測を破壊させた自民の地滑り的大勝

過去の体験を超える予測数値と結果  大きな賭けに出た高市早苗首相の衆議院解散 総選挙は、自民党の歴史的大勝に終わり、海外でも地滑り的勝利(landscape victory)と報じられた。事前に支持政党、候補者を世論調査して報道したメディア...
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<第19話>衆院選で歴史的審判下るか

事前調査で自民、過半数を超える勢い  2月8日投票の衆院選挙の主要メディアの事前調査が出てきた。党派別当選者数予測は示さず、情勢を伝えるだけに抑えている。情報媒体が多岐にわたる現代では、メディア報道の内容が投票行動に影響を与えかねないので、...
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<第18話>入社前から選挙予想の勉強を命じられる

衆院選の真っ盛りで思いだしたこと  いま高市早苗総理の「抜き打ち解散」で、短期決戦の衆院選になっている。政治の勢力地図がどう塗り替わるのか。近未来の日本の行方を左右する、稀に見る緊張感を持った選挙となった。  国政選挙はメディアが、事前に投...
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<第17話>N360欠陥車問題と国会取材

ホンダが画期的な軽乗用車を開発  性能のいいオートバイを次々と世に出し、世間の評判が良かったホンダがその技術を生かし、四輪の軽四輪車を開発して軽自動車ブームを起こした。N360という車で、Nは「norimono」のNだという。  最高速度1...
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<第16話>昭和天皇の第5皇女にインタビュー

泊まり明けに言われた緊急取材  社に泊まった翌日は、朝から夕刊の紙面を作る作業がある。泊まりは熟睡することはなく、仮眠程度になる。特にサツ回り記者は、緊急電話のあるベッドで寝ることが義務付けられており、真夜中や明け方に事件や事故で、緊急電話...